2017年11月6日(月) 《出雲旅行 3日目:出雲から美保関へ その2》雲ひとつない青空が広がっています。
トランプとレディーは「
湖陵(こりょう)総合公園」でくつろいでいます。




公園を出て、「
島根県立古代出雲歴史博物館」へ移動。
日陰に車を駐めて...トランプとレディーは車内でひと休みしてもらいました。
博物館で私たちが「見たかったもの」を写真でご紹介しましょう。
なお、博物館内はとくに著作権のある写真等を除いて写真撮影が許されています。
中央ロビーの「
出雲大社境内遺跡出土の宇豆柱(うずばしら)」。
そばに立つとその巨大さが実感できます。
出雲大社(いづもおおやしろ)の本殿が途方もなく巨大だったという夢幻のような説が、この柱を含む3本の発掘によってにわかに現実味を帯びました。
この柱は比較的新しく、鎌倉以前半に本殿を支えていた柱の下部と考えられています。

下の大きな模型は平安時代の本殿を10分の1のスケールで再現したもの。
制作は「大林組」です。
千木(ちぎ)の上までの高さは48メートル。
壮麗な階段は水平距離100メートルで30メートルほどの高さまでのぼります。
出雲大社の社伝によると、古代には全高が96メートル(!)の高さだったとのことですが...

1953年の大遷宮の際に屋根からおろされた千木(ちぎ)の実物です。
今の本殿の上にあるものとほぼ同じ大きさとのこと。
私の身長と比較していただくと...何とも巨大ですね。

下の3段に展示されている多数の銅剣は、道路を建設中に「
荒神谷(こうじんだに)遺跡」から発掘された銅剣358本。
古代において「出雲勢力」がいかに大きいものだったかを実感しました。
不思議なことに銅剣のほとんどには「×印」が刻まれています。
亡くなった「王」に贈ったものかもしれません。
上の4段にあるのは出土した銅剣と同じ組成で「青銅の銅剣」を再現したものです。
何となく青銅の色を「緑青(ろくしょう)の間に見える黒っぽい色」だと思っていましたが、無知でした。
黄金と見まごうばかりの光り輝く金色。
これを捧げ持った人々が並んでいる光景はさぞ壮観だったことでしょう。

博物館で展示物に見入っていたら、もうお昼前。
そこで、博物館のすぐ前にある「
やしろや」さんで...

少し早めの昼食に、名物の「出雲そば」をいただきました。
ごちそうさまでした。

《蛇 足》
レディーの横にある書籍は「古代出雲大社の復元 失われたかたちをもとめて」(学生社)。
著者は大林組です。
本殿の全高を48メートルと仮定して、そのような建築物が可能かどうかを、大林組の技術者がコンピュータによるシミュレーションで検証したもので、名著です。
そのプロジェクトの概要については大林組のウェブサイトにある
「季刊大林」の「出雲 IZUMO」で見ることができます。
興味を持たれた方はぜひ訪問ください。

この本は30年近く前に入手して、一気に読みました。
なつかしい思い出です。