2020年7月20日(月) 《その4》トランプとレディーは「
フルーツ・フラワーパーク大沢(おおぞう)」のドッグランでくつろいでいます。
ワンコ用の水飲み場でレディーが...

お水を飲みはじめました。







レディーの水分補給は続きます。(続くんかーい!)

《リリアンさん追悼》
7月18日、大阪の北新地にあったクラブ「マダムリリアン」の経営者であり、タレント、歌手でもあったリリアンさんが逝去されました。心よりご冥福をお祈りいたします。
私〔夫〕はテレビやラジオで活躍されていたリリアンさんが大好きでした。
彼の表情で思い出すのは人懐っこい笑顔と誠意が感じられるまじめな顔。
悪意のある顔は決してなさらない優しさにあふれる方であったと思います。
話の流れで他人を傷つけるような発言になったとしても、「それが冗談である」ことの種明かしが実に早かったのです。そのような発言の途中から、もうお茶目な笑顔がこぼれて本意ではないことがわかるのも魅力的でした。底意地の悪さがありませんでした。
レディーがクンクンしているのは、リリアンさんの(たぶん)唯一の著作である『リリアンの泣いて笑って』(情報センター出版局)です。1994年9月に刊行された単行本で、私は初版で入手しました。〈イラストは大阪の至宝、
成瀬國晴(なるせ くにはる)画伯です。〉

リリアンさんの訃報を知って、『リリアンの泣いて笑って』を時間をかけて読み返したのですが...
その興味深い内容もさることながら、今回もいちばん強く感じたのは四半世紀前に最初に通読したときと同じこと。
リズム感にすぐれ、読む者を魅了する文章のテクニックが素晴らしいのです。
客観的な事実を述べる「です・ます体」の部分(文末表現が「です・ます」ばかりになるのを防ぐためにパーフェクトなタイミングで体言止めが挿入されるのですが)と、主観を記述するときにお使いになる「大阪弁、とくに女性の話し言葉」のバランスが絶妙で、その文章はエンターテインメントとしてのエッセーとしては最高峰と言っても過言ではありません。とくにこの著書の前半部、「自叙伝」の章でその特徴が際だって感じられます。(もしご興味があればご一読ください。)
そういえば...リリアンさんと親交が深く、不世出の歌手でありタレントとしても活躍されたやしきたかじんさんが、ときおり不思議なほど似ているリリアンさんのものまねをなさっていたのも懐かしいですね。リリアンさんのお店のドアを開けたときのリリアンさんの言葉、「いや、今あんたの噂してたんよ。」が定番のネタでした。そんなたかじんさんが亡くなってもう6年か...
芸人ではない人に「芸風」という言葉を用いるのは適切ではありませんが...
リリアンさんの「芸風」は他に類を見ない「上品なペーソス」にあふれていました。
そんなリリアンさんが69歳で夭逝されたのが残念でなりません。
大阪が生んだ「才能」がまたひとつお星さまになってしまいました。